SWSが成功しなかった理由…プロレス界のしきたりとお金の裏話

      2018/07/06

プロレス界の黒船、SWSを君は知っているか?

SWS。

あの大企業、メガネスーパーが設立したプロレス団体ですね。

SWSの発足動機は、当時メガネスーパーの社長だった田中社長が『プロレス団体を持ちたい!俺だったら金持ちだし、出来るはず!!』と思ったことから始まります(かなり大雑把)。

ところが、新日本プロレスの武藤敬司を抱き込み、彼をメインの選手として豪華に立ち上げようとしたところ、新日本側から阻止されてしまいます。

もう、のっけから頓挫していたわけです。

しょうがないので天龍源一郎を全日本から引き抜いて、天龍派の選手や藤原組を擁してなんとか立ち上げたものの、地味なベテランばかりが目立つ運営ではなかなか盛り上がらず、ついに仲間割れを起こして崩壊します。

もとより、プロレスラーはクセの強い、我の強い男達です。それを束ねるには、必要なものがあります。

 

猪木と馬場の偉大さを知ることが出来たSWS事件

武藤敬司が坂口征二に『辞めます。SWSに行きます』と報告した瞬間、坂口征二は『メガネスーパーに電話しろ』と言って、その場で話をぶち壊したそうです。迅速ですね〜。

新日本は、選手の造反、謀反、離脱は日常茶飯事だったので、こういう時にどうすればいいか、を熟知しています。きっと、アントニオ猪木はこういう事態が起きた時にどう動くべきかを、坂口を始めとする首脳陣に徹底指導していたはずです。

そして、全日本のジャイアント馬場も、狡猾です。馬場は週刊プロレスの編集長、ターザン山本に掛け合い、SWSの批判記事を誌面で打ち出すよう工作していました。

そうなると、プロレスファンもそれに同調して『こんな金満団体に熱狂できるか』と批判的な立場を取るようになります。

プロレスファンは、試合そのものだけではなく、レスラーがリングに上がるまでの過程、ストーリーも楽しみます。

そうですね、1週間かけて予想する競馬のような楽しみ方というか、そういうのに通じるものがあります。

だから、金で選手を寄せ集めたストーリーも何もない試合を見せられても、なかなか感情移入出来ないわけです。

とはいえ、カネにものを言わせて天龍vs.ホーガンなんていう試合も実現させたのは功績ですし、その後、企業がプロレス団体にスポンサードすることの先駆けにもなった事実はあります。

それでも、団体を10年続けるには、猪木、馬場のようなカリスマ性、臭覚は必須です。

素人が手を出してはいけない領域、ということですね。

 

ガチなストーリーだけは特筆すべきSWS

それはそれとして、SWSで起きたいろんな事件は面白かったですよ。

アポロ菅原と鈴木みのるの不穏試合なんて、面白かったですね(笑)。アポロがシュートを仕掛けて、そこからプロレスではない何か他の展開に行きそうになり、両者が戸惑ってしまう絵がシュールでしたね。

そして、北尾光司がジョン・テンタに叫んだ『この八百長野郎!』事件。

 

 

サミングを仕掛ける時点で、もうプロレスではありません!

でもあれですね、北尾の声が結構通っていて、イイ声出してるんですよね(笑)。

他にも週間プロレスへの取材拒否騒動だったり、アングルじゃなくて本当に選手同士はめちゃくちゃ仲悪かったりして、もう、まとまってなかったんですよね。

そういうのも含めて、プロレスを楽しむという見方もありますけど、新日本、全日本にしてみれば本当に迷惑な団体だったかもしれませんね。

お金だけでは、プロレスは作れません。

ちなみに、田中社長はプロレスをガチのガチと思い込んでいたらしいです。

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